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石田陽子 Yoko Ishida

ABCシリーズの新しさ

はかるより、わかるより、かわるに特化したシンプルさ

これまでの健康セミナーは、学んでわかる、考えてわかることを目的にしているものが多く、目的が達成できたかどうかを理解度によって測っていました。正確にはそれは、これまでの健康セミナーのうち、一握りの良質なものの特徴であって、ほとんどのセミナーが目的を明確にせず、曖昧な満足度という尺度でセミナーを評価してきたことはご存じの通りです。

どんなセミナーもただ実行すればよいのではなく、セミナー受講者が受講後にどうなってほしいのかという一般目標(GIO:General Instructive Objectives)を具体的にイメージした上で、一般目標の達成のためにどのようなことを学ぶかを計画する必要があります。 多くの場合、この一般目標は、受講前に知らなかった、あるいは曖昧であった知識や知見を得たり、確実にしたりすることが当てはまり、まさに「わかる」ことに重きを置いています。 これはセミナーを教育や学習の一環として位置づけることが一般的だからでしょう。

しかしながら、教育者を養成するわけではない健康セミナーを職域における人材育成の一部として行なう場合には、「わかる」ことはさほど重要ではありません。 わからなくても「できる」だけで、じゅうぶん効果は発揮できます。 この場合、一般目標以上に、到達目標 (SBO:Specific Behavioral Objectives)が求められます。 非医療機関の人材育成において健康を取り上げる目的は、医療従事者を育てることではなく、それぞれの業務において潜在能力を発揮できる健全な人的資源を育てることにあります。


わからなくてもできるほうが尊いのです。

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